旅人ハルキ

I've been traveling since the day after my high school graduation ceremony.

初めての日本アルプスへ。そして槍ヶ岳登頂。

お久しぶりです、はるきです。
自分の懐かしい登山記録を残していこうと思います。

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当時19歳、登山経験はそれほどなかった僕ですが、日本アルプスに行ってみたいという思いがありました。

そして調べていたところ、当時の調べで槍ヶ岳という山が日本アルプスの中でもっとも登頂が難しいということを知りました。


そこで燃えるのが僕の青春魂。初めての日本アルプス、最難関を行かずしてどこにいくというのか。ということで槍ヶ岳登頂を目指すことにしました。





季節は9月上旬、僕は誕生日に何かしら挑戦するというのが自分ルールだ。
20歳の誕生日はぜひ槍ヶ岳山頂からの御来光で迎えさせて頂きたい。



これは4年前。今思えばとても舐めていた話だ。だが当時の僕には好奇心以外の何もなかった。だって山の地図も持っていなかったのだから。。



東京からバスで出発。
憧れの日本アルプスへ。
入り口では真っ赤に色づいた大自然が迎えてくれた。
谷を流れる透き通った水の流れもとても美しかった。



僕は友達と2人で登ることにした。面白いことに僕には同い年の同じ誕生日の親友がいる。今回はこの2人で最高の誕生日を迎えるつもりだ。



上高地のバスターミナルに到着、
想像以上に沢山の人でごった返していた。
ここからバスを乗り換えて登山口まで向かう。



細い谷間の道をバスが走る。
たまに見える鋭く高い山々に胸が高鳴る。
登山口に到着。
靴紐を固く結んで大きなバックパックを背負った。
今回は3日分の食料とテントと寝袋も積んでいるのでなかなか重い。



ウキウキしていたのもつかの間、始まりの美しい苔の道を歩きながらもう既に疲れていた。



想像以上の疲れで、最初の山小屋でテントを張って寝ることにした。
だがテント場に着いてみると、すでに沢山の人がいてもう空いていないと言われてしまった。



もう疲れていたが、
しかなく山頂付近の山小屋を目指すことに。
夕方までには着きたい。
暗くなるとテントを張る作業も一苦労だからだ。




何度もアップダウンを繰り返し、
なんとか今日のテント場に到着。
荷物を降ろし水を汲みに行った。
既に達成感すらある。



暗くなる前にテントを張れた。
そして夜ご飯を作った。
明日は山頂で御来光を見るために24時過ぎには出発するつもりだ。




夜ご飯を食べた後は特にやることもなかったので早速寝袋に入った。
辺りは真っ暗。
だがなかなか寝付けない。
体制を何度も変えているうちに気づけば23時を過ぎていた。




友達も既に起きていた。周りのテントからごそごそと出発の準備をする音がする。

我々もそろそろ出発するか。
と荷物をまとめてテントのファスナーを開けた。




その瞬間僕はライトで照らされてるのかな?と思った。

上を見上げると隙間がないほどに敷き詰められた星たちが輝いていた。
オリオン座の一つ一つがいつも見ていた月みたいに光っている。
その色合いの特に濃い筋がある。

天の川だ。



僕はその時生まれて初めて天の川を見た。
とても綺麗だった。

テントのファスナーを開けた瞬間は、
僕の人生の中で忘れられない人生のハイライトとなった。



途中川沿いの開けた場所に出た。
そろそろ日が変わる。
誕生日へのカウントダウンだ。


僕らは荷物を降ろし大きな岩の上に座り満点の星空を見上げた。

すると大きな彗星のような流れ星が青く線を引いて真上を横切った。

そして日が変わった。

まるで大自然に祝福されているようだった。
とても感動した瞬間だった。



僕らはまた感動に浸りながら山頂を目指した。



途中岩場を歩いていた頃、
僕らは深い霧に包まれた。
岩場には足跡もない。

ヘッドライトの光が霧に反射して目の前で眩しく光る。


何とか目印のピンク色布を一つ一つ追っていったが、遭難するとしたらあの濃い霧の中だっただろう。



霧も晴れた。
辺りは明るくなり始めた。

眼前に稜線が見える。

あそこに出れば山頂だ!

太陽が現れる前に山頂へと急ぐ。


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なんとか間に合った。

先ほどまでいた深い霧が眼下に雲となって漂っている。

僕らはひたすらその瞬間を待つ。

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奥まで何層にも続く山脈の一番奥からとうとう太陽が登ってきた。

オレンジ色のまばゆい光と暖かい温もりが辺りを包む。

その光にさっきまで冷たい色をしていた雲たちが一斉にオレンジ色に漂う大きな雲海へと姿を変える。



標高3100m。

鳥や虫の気配はなく、
自然と人々は静かになり、
辺りはひたすらに静けさが続く。


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こんな雲海見たことがない!
なんて美しいんだ!
雲の上の世界はこんなにも静かなのか!



今にも雲海に飛び込んでしまいそうな高揚感。


これが僕が登山にドハマリした瞬間でした。



PS.無事下山をして登山口付近で自分たちの歩いてきた山脈を見ながら入る露天風呂は最高でした。